「支え合って生きる」  青木依里 (2011.5.18)


今回の東日本大震災は、どのように言葉にして良いか、言葉にしても良いのか と考える日々です。

 

 私は震災後、実家の岩手で過ごしました。春から新たにお米をつくる時期ですが 余震で作業がやり直しになり、とても私の家族にとってこたえましたが、 世の中では家を流され、家族・友人を亡くす人がいて、仕事もなくして、どう生 きるかも定まる状況に無い人がたくさんいるのをメディアを通して知る度に、これくらいでへこたれていては駄目だ!と感じました。 そうは思っていても、たくさんやり直ししなくてはいけないことに何て地道な作 業だらけなんだとうんざりしてしまう自分がいました。しかし、地道な作業を毎 日続ける両親、地元の人たちの姿を見て、この地味な作業は、未来食料に困る人 や、人々の生活を支える根底にあるのだと思うようになりました。 農作業だけではなく、全ての仕事がそうであり環境が違えど日本全体で支え合っているんだと教えてくれた人もいます。

 

今は義援金、援助金の重要さがありますが震災直後はお店がやっていなかったら 食糧を手に入れることもできないし、お金だけあったって駄目だとも感じました これまでの時間、自分がカンパニーに参加できていたのも、様々な芸術に人々が 触れることができたのも豊かな生活が基盤であるからだと感じました。

 

自分は、これから社会に出ていく身として今後どう東北に力添えできるか、進んでいくか、という点で大変大きな影響を受けています。震災後人びとの立場はそれぞれ違います。 震災は3/11で、その後たまたま自分の生活が落ち着いて来たからと言っても、今 も苦しい想いをしている人はたくさんいます。 そうしたことを考えると、自分がどうするべきかわからなくなって頭の中を色々 な気持ちが駆け回って行きますが、 動揺せずにしっかり前を向いて行きます。  

 

 人が人を支えて行けると思いたいし、自分もそうでありたいです。 また元気な姿で皆さんとお会いしたいです。